群青だより

10年、20年先の子どもたちの未来のために

主体的に学習に取り組む態度とその評価について

先日、地元の社会科仲間との話の中で、振り返りのワークシートと評価の視点についての話題が上がった。具体的な内容は

〇「まとめ」と「振り返り」は何が違うのだろうか。

〇「振り返り」をどのように評価するのか、あるいはしないのか。

といった内容だ。

個人的には「まとめ」は、その時間の課題に対する答えであり、「振り返り」は生徒自身が学習を自己評価し考えの変容を生徒自身が認知したり、次への見通しを持つ場であるととらえている。(そう考えると振り返りは評価するためにあるのではなく、生徒自身が自身と対話する【内省する】機会となることが重要なのかもしれないと考えている。)


今年度から中学校の新しい学習指導要領が全面実施となり、すべての教科で観点が3つに整理された。このうちの主体的に学習に取り組む態度をどのようにみとり、評価していくかということも具体的に考えていく必要がある。これらのことから、生徒の記述する「まとめ」や「振り返り」をいかにみとり、評価につなげればよいかということをテーマに、昨年度行った授業実践の一部を以下に示したい。


以下は昨年度中学1年生で取り組んだ振り返りシートと評価の視点をまとめたものである。単元計画と評価の視点を小単元最初に示し、単元の見通しを事前に共有した。



今回は古代という大きな中項目を3つの小単元に分けて学習していった。小単元ごとに上記のような振り返りシート(学びカードと呼んでいる)を毎時間、授業の終わりに記入していく。このシートをポートフォリオファイルに3年間蓄積していくことで、生徒自身が自分の成長を実感できるようにしたいと考えている。

評価について言及すると、このシートから「主体的に学習に取り組む態度」をみとっていくのであるが、これだけだと評価材料としては不十分であることから、中項目のまとめとして「単元を貫くまとめ」としてのレポートに取り組み、それも評価の材料に加えている。この「単元を貫くまとめ」についてはまた今度の機会に。